スクリーンリーダー利用者のためのデータサイエンス入門

NVDAで使用できる日本語音声エンジン

無料で使用できるもの

Windows OneCore 音声

Windows 10のコンピュータでNVDAを使う場合に、初期状態で使用される音声エンジンです。 日本語音声として、Ichiro(男性)、Ayumi、Haruka(女性)が提供されています。

以下のような特徴があります。

JTalk

Windows 10以外のコンピュータでNVDAを使用する場合に、初期状態で使用される音声エンジンです。 音声の種類は、m001、lite(男性)、mei、tohoku-f01(女性)の4種類です。

以下のような特徴があります。

有料で販売されているもの

KCトーカー

株式会社ナレッジクリエーションが販売する、NVDA専用の日本語音声エンジンです。

以下のような特徴があります。

Vocalizer for NVDA

Nuance Communications社の音声エンジンを、NVDAで使用できるようにしたものです。 同社の音声エンジンは、Apple社のiPhoneやiPadでも使用されています。

以下のような特徴があります。

この製品は、Vocalizerの音声をNVDAで利用できるようにするドライバと、個々の音声エンジン本体の2つに分かれており、両方をインストールする必要があります。 また、音声は声の種類ごとに提供されており、必要なものをインストールできるようになっています。

なお、この音声エンジンを使用するには、ライセンスを購入し、Vocalizer for NVDAのWebサイトで自分のアカウントを作成し、自分のアカウントと購入したライセンスを関連づけるなど、やや複雑な操作が必要です。 また、外国からの購入であり、作業は少し大変かもしれません。 しかし、1度必要な手続きを終えれば、その後は通常通り使用できます。

Eloquence and Vocalizer Embedded Add-on for NVDA

Code Factory社が販売するNVDA用音声エンジンです。

以下の2種類の音声エンジンが付属しており、両方のエンジンを切り替えて使用できます。

Vocalizer Embeddedの音声は種類が非常に多いため、必要なもののみを追加できるようになっています。 音声を管理するためのダイアログボックスが用意されており、直感的に操作できます。 また、サンプル音声を聞くこともできます。

この製品には、7日間のお試し期間があり、購入前に音声を試すことができます。 この期間を利用してVocalizer Embeddedの日本語音声の性能を十分確認しておくことをお勧めします。

なお、この製品の利用に当たっては、以下の点に注意する必要があります。

Microsoft Speech API Version 5(SAPI5)対応の音声エンジン

NVDA専用に作られたものではありませんが、Microsoftの音声エンジン向けの標準規格である「SAPI5」に対応した音声エンジンを使用することもできます。 ただし、NVDA専用の音声と比較して、読み上げのレスポンスがやや低下する場合があります。

以下、代表的な音声エンジンを紹介します。

ドキュメントトーカ日本語音声合成エンジン

クリエートシステム開発株式会社が販売する「ドキュメントトーカ日本語音声合成エンジン」は、視覚障害者向けの機器やアプリに組み込まれていることが多く、非常に評価の高い音声エンジンです。

以下のような特徴があります。

なお、画面読み上げソフト「JAWS」の日本語版をインストールすると、ドキュメントトーカ日本語音声合成エンジンも一緒にインストールされます。 そのため、別途ドキュメントトーカ日本語音声合成エンジンをインストールすることなく、SAPI5の音声エンジンとして使用できます。

パソコンがきれいな音声でしゃべるんです(xpNavo2)

テキスト読み上げアプリ「パソコンがきれいな音声でしゃべるんです(xpNavo2)」には、SAPI5対応の日本語・英語音声合成エンジンが付属しています。 これらの音声エンジンは、画面読み上げソフト「PC-Talker」などでも使用されています。

以下のような特徴があります。

その他

SAPI5対応のその他の日本語音声エンジンについては、【まほろば】SAPI5 対応の日本語音声合成エンジンのインストール2(外部サイト)などを参照してください。


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